WORLDWIDE2019/06/20

ローブ、祖国アルザスで7年ぶり優勝

(c)Hyundai

 セバスチャン・ローブは故郷のアルザス地方に戻ってラリーカーをドライブし、2012年以来初めてアルザスのファンの見守るなかでポディウムの頂点に立った。

 9度の世界チャンピオンは、かつてアルザス地方で開催されていた世界ラリー選手権のフランス・ラウンドのベースを形成していたヴォージュ・ラリーで、彼が以前に成功を収めたシトロエンのマシンではなく、ヒュンダイi20クーペWRCをドライブした。

 ローブは、2013年に最後にアルザスで開催されたラリー・ド・フランスでクラッシュを喫してリタイアしたが、先週末は圧倒的な走りで2010年と2012年の勝利を再現した。2012年の勝利は、彼に9度目の最後のWRCタイトルをもたらした。

 ローブは10SSすべてを勝利し、2位のヨアン・ロッセル(シトロエンC3 R5)に3分44.1秒の大差をつけて総合優勝を飾っている。

「良い週末だったよ。僕らはi20クーペでいいドライブができたし、とても楽しむことができた。道路にはたくさんの人がいましたし、大衆のアルザスのファンの前で乗るのもうれしかったよ」とローブは語った。

 ヴォージュ・ラリーが行われた同じ週末、かつてシトロエン時代のチームメイトであり、今年、彼とヒュンダイでマシンを共有しているダニエル・ソルドがラリー・イタリア・サルディニアで勝利しており、ローブは祝福のメッセージを贈っている。

「本当に素晴らしい勝利だ。心から祝福するよ、ダニ!」

 ヒュンダイ・モータースポーツのチーム代表を務めるアンドレア・アダモは、ローブの参戦はi20クーペでターマックにもっと馴れてもらうためのものであり、ターマックにおけるこのマシンのセットアップを高めるための努力でもあったと語った。

「ヴォージュでは、我々は彼にターマックでのマシンにもっと馴れてもらおうとした。私にとっては少し驚きだったが、さまざまな路面の中で、彼はターマックが最も困難だったからね」

「自分がチーム内の多くの人に過度な要求をしていることを知っているが、彼らがここで走ったことはチームの今後においても役立ってくれると信じている」

 ローブは今年、WRCのターマックラウンドに一度だけ参戦、ツール・ド・コルスにi20クーペで出場したが、SS1の縁石でサスペンションを壊している。

 ローブは、来月、イタリアのオールターマックイベントのラリー・ディ・アルバにも参戦する予定だが、8月のラリー・ドイッチュランドに出場するかどかはまだはっきりと決まっているわけではない。