WRC2019/06/28

勝田貴元、ヤリスWRCでドイツとスペインに参戦へ

(c)Toyota

 TOYOTA GAZOO Racingは、ラリーで世界に挑戦する若手ドライバーを支援するプログラム「TOYOTA GAZOO Racing ラリーチャレンジプログラム」の2019年の活動内容をさらに強化し、勝田貴元が今季のWRC第10戦 ラリー・ドイッチュランドと第13戦 ラリー・デ・エスパーニャにトヨタ・ヤリスWRCで参戦することを決定した。

 勝田は今シーズンここまで、WRC2選手権7戦に参戦し、チリでは自身2度目となるWRC2優勝を果たしているほか、ヤリスWRCで参戦したフィンランド・ラリー選手権では2戦2勝という結果も残すなど、着実な成長を証明してきた。

 勝田のステップアップについて、TOYOTA GAZOO Racingは、シーズン前半での成長度合いを鑑み、シーズン後半の活動内容を、「日本人WRCドライバーの誕生」という本プログラムの目標の早期達成を狙うものに見直し、その一環として、ヤリスWRCでトップカテゴリーへの参戦し、更なる成長の促進を図ると説明している。

 プログラム監修を務めるトミ・マキネンは次のように説明した。

「勝田は今シーズンここまで良い結果を残してきた。WRC2を戦う中で、ドライビング技術の向上と、一貫性を持つことに成長を見せており、ヤリスWRCで初めて参戦したフィンランド・ラリー選手権でもしっかりとした結果を残すことになった。このような彼の成長を見て、次のステップへの準備は整っていると判断し、更なる成長の促進を図るため、WRCトップカテゴリー2戦に出場する機会を与えることを決定した。勝田はドイツでのラリーは初めてになり、スペインはグラベルとターマックで構成されるためとても大きな挑戦になる。そのため、結果を追うことを目標とはせず、ドライビング技術の向上と、参戦を通して様々なことを学ぶことを優先させたい」

 トップカテゴリーの扉を前にして、勝田はまずはこれまでのサポートへの感謝を述べている。

「まずサポートしてくださった皆様に感謝の気持ちをお伝えしたいです。 4年前ラリーに転向してから、将来WRCワールドチャンピオンを獲ることを考えてラリーに取り組んできました。良いこともあれば、悔しかったこと、苦しかったことも沢山ありました。本当に多くの方にサポートいただき、この度大きな一歩を踏み出すことができます」

「ですが、僕にとってのゴールはここではありません。今年ヤリスWRCに乗ってから徐々に手応えを掴みつつあります。近い将来WRCトップカテゴリーで戦うためにも、今は焦らず着実に経験を積み、このチャンスを無駄にしない様、一戦一戦成長していきます。まだまだ夢へ向けてやるべきことは多いですが、必ず最後までやり切りますので、今後共応援の程よろしくお願い致します」