JAPAN2019/10/14

奴田原が全日本ハイランドで今季2勝目

(c)Takeshi Sakuma

(c)Takeshi Sakuma

 10月12-13日に高山市を舞台に行われた全日本ラリー選手権第9戦M.C.S.C.ラリーハイランドマスターズ2019で奴田原文雄/佐藤忠宜(三菱ランサーエボリューション)が逆転で今季2勝目を飾ることになった。

 ラリーは初日、台風19号がもたらす強い雨のなかでスタート、勝田範彦/石田裕一(スバルWRX STI)がSS1でサスペンションにダメージを負ってリタイアする波乱とともに始まることになった。フルウェットのコンディションのなかで新井敏弘/田中直哉(スバルWRX STI)が2 つのベストタイムを奪ってリードを築き、SS3を終えて6.8秒差の2位に新井大輝/小坂典嵩(スバルWRX STI)が続くことになった。しかし、天候悪化のため、主催者は午後の3ステージをキャンセルし、翌日の日曜日からラリーはリスタートすることになる。

 台風から一夜が明け、ときおり小雨が降りながらも路面はほぼドライとなった最終日、一番手で走行する首位の新井敏弘がコースを覆う嵐で吹き飛ばされた落ち葉に苦戦するなか、オープニングSSから速さをみせたのは新井大輝。彼はSS7、SS8で連続してベストタイムを奪って、新井敏弘の1.8秒差の背後につけることになる。

 だが、新井大輝は続くSS9のヘアピンでオーバーシュートしそうになってスピン、切り返しに手間取ってしまい18秒をロスして3位まで後退することになる。

 このステージでベストタイムを奪ったのは、初日3位につけた奴田原。ドライになったコンディションでペースを上げた彼は続くSS10でも連続してベストタイムを奪って新井敏弘を抜いて首位に浮上するや、残り2つのステージも連続してベストタイムを奪い、新井敏弘に13.6秒差をつけて逆転勝利を飾ることになった。3位には21.6秒差で新井大輝が続いている。

 JN-2クラスはヘイッキ・コヴァライネン/北川紗衣(トヨタGT86 CS R3)が全日本参戦9戦目にして優勝、2015年のアークティック・ラップランド・ラリーでラリーキャリアをスタートした彼にとって記念すべき初優勝となった。

 JN-3クラスは山本悠太/山本磨美(トヨタ86)、JN-4クラスは古川 寛/大久保 叡(スズキ・スイフトスポーツ)、JN-5クラスでは天野智之/塩田卓史(トヨタ・ヴィッツ)、JN-6クラスも伊藤隆晃/大高徹也(日産ノートe)がそれぞれ優勝を飾っている。

 全日本ラリー選手権の次戦は10月31日-11月3日に福島県で行われる最終戦のMSCCラリーinふくしま2019となる。