WRC2020/01/30

暖冬スウェーデンに恵みの雪、開催に大きく前進

(c)Rally Sweden

 ラリー・スウェーデンの主催者は、ヴェルムランド地方に火曜日の朝に降雪があったことを発表した。写真は14日に予定される新しいニッケルヴァットネット・ステージのゴール付近の様子だという。

 2月13日から16日にかけてスウェーデンとノルウェーの国境を越えて開催される世界ラリー選手権第2ラウンドのラリー・スウェーデンは、季節外れの温暖な天候によって今年になってから雪がほとんど降らない状態が続いてきたことから、開催への懸念が生じていた。

 ラリー・スウェーデンのCEOであるグレン・オルソンは、先週のシーズン開幕戦のラリー・モンテカルロで、FIAおよびWRCプロモーターやマニュファクチャラーチームの主要な関係者に、イベント前に道路は凍り、雪が降るという現在の天気予報に自信をもっていると説明、予測されるさまざまなシナリオについて意見を求めるとともに、開催に向けていまは全力で準備を進めていると語っていた。

「我々は引き続きFIAとWRCプロモーターに報告と相談をしていくが、もし天気が予報通りに展開した場合、予定どおりにイベントを実施することに何も問題はない」とオルソンは語った。

「残念なことに、天候は我々がコントロールできない事象の1つのだが、選手とファンのために素晴らしいラリー・スウェーデンにするために組織全体が懸命に準備に取り組んでいる」

 オルソンの発言を裏付けるように、月曜日の夜からヴェルムランド地方に雪が降り続け、昨日主催者は待ち望んだ冬の到来を歓迎するメッセージをSNSにおいて公開している。しかし、現地では来週以降も日中では10度近い暖かい日とマイナス10度近い冷え込みの夜が繰り返すとの天気予想もあり、関係者はこのあとは開催にむけて道路の凍結を維持する作業が重要になると説明しており、暖かい日に雪融けによってぬかるんだ道路を走るとわだちが生まれてコンディションの悪化を招くことになるため、なるべくコースに立ち入らないようにファンたちに呼びかけている。

 FIAとWRCプロモーターは、気象条件がイベントの安全な運営を可能にすることを条件に、ラリー・スウェーデンに対して支持を続けることで意見が一致しており、最終的に2月3日の時点において開催ができるかどうかの最終判断が行われる。