WRC2021/06/28

豊田代表、勝田初表彰台に震えるほど感動

(c)Toyota

 トヨタGAZOOレーシングWRTのチーム総代表を務める豊田章男トヨタ自動車社長が、サファリ・ラリー・ケニアで今季4勝目を飾ったセバスチャン・オジエを祝福するとともに、勝田貴元の初めてのWRCポディウムに震えるほど感動したとメッセージを発表した。

 サファリ・ラリー・ケニアの最終日を首位で迎えたヒュンダイのティエリー・ヌーヴィルがリタイアしたあと、勝田とオジエが一時同タイムで首位に並ぶなどラリーは最後まで興奮の展開となった。豊田代表は最終日、現地からの情報に釘付けになって勝田のラリーを追い掛けたと明かし、勝田が最後、惜しくも優勝を逃したことに多少の悔しさを覚えたことを告白しつつも、世界最高のドライバーとトップ争いをしながら表彰台を達成した勝田の成長を讃えている。(以下、メッセージ全文)

セブ、ジュリアンおめでとう!
ファンの皆さまも応援ありがとうございました!
だけど・・今日は先にこっちの想いを爆発させることを許して欲しいです。

タカ!本当にすごい!少し悔しいけど、すごく嬉しい!
あのセブをリードして最終日を迎え、そのままずっと優勝を争って2位表彰台!
震えるほど感動しました。今日は昼から君のお父さんとずっとタカのことを見守ってました。二人とも、タカのことが気になって他のことが何も手につかず、ことあるごとにラインで会話をしていました。今日は仕事が休みで本当によかった。君のお父さんは仕事だったみたいですが(笑)

初めて走る厳しい道で、世界最高のドライバーとトップ争いをしながら走り切る・・・タカはこの一戦だけで今までの何倍も成長したと思います。今シーズン、残り6戦、最後はラリージャパンもある。さらに楽しみでしょうがなくなりました。

だけど、やっぱりセブはすごい!それも今回、心から思ったことでした。
ケニアの道は写真を見ているだけでも、いかに厳しいかが伝わってきます。最後の3ステージ、タカに追いつき抜いていく走りをセブができたのは、そんなに厳しい道でも、タイヤを大切にしながら走っていたからだと思います。そんな尊敬すべきドライバーがTOYOTA GAZOO Racingの一員として戦ってくれていること、そして、その走りを我々の仲間の成長に繋げてくれていることに心から感謝します。

チームのみんなにも感謝の言葉を伝えたいと思います。19年ぶりのケニア開催でした。アフリカの道はみんなにとって初めての経験です。過去の経験値がない中で、レッキの情報を日夜分析したエンジニアの頑張りで、ドライバーたちは安心して走り出せました。ケニアの現地にいたメンバーも、フィンランドからサポートしてくれたメンバーも、みんなのおかげです。ありがとう。

エルフィンとカッレは残念ながら途中で戦線離脱となってしまったけれど、その後の走行で得た情報をチームに共有してくれていたおかげで、セブとタカは最後まで、トップ争いができたと思います。エルフィン、スコット、カッレ、ヨンネ、ありがとう! シーズン後半戦、もっと安心して走れるクルマを用意していくことで、恩返しすることを約束します。

リエゾンを走り抜けるシーンも見せてもらいました。子供たちが手を振り、動物たちが一緒に走り、国をあげて、ラリーを迎える雰囲気を感じました。ケニヤッタ大統領もWelcome Backというメッセージを出されていました。ケニアの皆さまにも感謝申しあげます。数ヶ月後に迫ったラリージャパンも、同じような温かい雰囲気で、多くのラリーストを迎えられたらと願います。

最後に、もう一組感謝の気持ちを伝えさせてください。
アフリカにいる豊田通商の仲間達が、現地で応援してくれていました。そして現地の様子を我々日本の仲間に伝えてくれていました。お陰で私たちTOYOTA GAZOO Racingは、ケニアも母国の道として走ることができたと思います。アフリカのトヨタファミリーのみんなに感謝します。ありがとうございました!

HATU JAMBO!ASANTE SANA!(私たちは元気です!とてもありがとう!)

追伸
表彰セレモニーで手違いでしょうか・・・君が代ばかり流れていました。セブとジュリアンには申し訳ない思いもありましたが、ケニアで流れた君が代はとても誇らしく、何度も聞けたことは素晴らしかったです。