ERC2019/05/25

17歳のソルベルグ、ERCラトビアの予選一番時計

(c)ERC

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 ヨーロッパ・ラリー選手権(ERC)第3戦ラリー・リエパーヤの予選ステージが24日に行われ、17歳のオリヴァー・ソルベルグ(フォルクスワーゲン・ポロGTI R5)が3.02kmの特設ステージで1分29.590秒を叩き出し、ERCチャンピオンのアレクセイ・ルクヤヌク(シトロエンC3 R5)を0.580秒押さえて予選トップタイムをマークすることになった。

 ラトビアでの競技ライセンスをもつオリヴァーにとってこれがR5マシンでの初のグラベルラウンドであると同時にERCデビュー戦となる。オリヴァーは2回の走行が行われたフリープラクティスでは3番手タイムにとどまったものの、11番手という有利な後方からのポジションでスタートした予選では5番手で走行したルクヤヌクを大きく凌ぐスピードをみせて、このあと行われるスタートオーダーセレクションで明日の走行順を一番最初に選ぶ権利を手にすることになった。

「前のポジションで走ったドライバーたちより僕は有利だったが、それでもいい走りができた。プッシュしたし、とても満足しているよ」とソルベルグはゴール地点で語った。

 ルクヤヌクは「満足する走りとはほど遠いものだった」と不満そうに語りながらも2番手タイム、ACCRチェコ・ナショナルチームのフィリップ・マレシュ(シュコダ・ファビアR5)があるコーナーでワイドになったと悔しそうに語りながらもソルベルグから1.34秒遅れの3番手で続いている。

 2018年にERCジュニアU27選手権王者となったマルティンシュ・セスクスはその褒賞によって今回、シュコダ・ファビアR5で地元戦に参戦、初めてのR5マシンでのラリーにもかかわらず、フリープラクティスから2番手タイムと速さを見せることになった。残念ながら予選ではスタートでエンジンをストール、予選4番手となったが、彼は昨年のラトビア選手権のジュニアタイトルをR2マシンで争ったソルベルグとの久々の対決を待ち焦がれていたと語っていた。

 これまでの開幕2ラウンドを終えて選手権をリードするポーランドのウーカシュ・ハバイ(シュコダ・ファビアR5)は5番手、トルク・スポーツのクリス・イングラム(シュコダ・ファビアR5)が6番手で続いている。

 また、MOLレーシングチームのノルベルト・ヘルツィグ(フォルクスワーゲン・ポロGTI R5)が7番手、リトアニアのヴァイトタス・ザラ(シュコダ・ファビアR5)が8番手、スウェーデン・ナショナルチームのシトロエンC3 R5を駆ったマティアス・アディエルソンがテストで悩まされた電気系の問題を直して9番手で続いている。

 予選のトップ15台によるスタートオーダーセレクションでは、予選トップのソルベルグは最後尾の15番手からのスタートをチョイス、2番手タイムのルクヤヌクもそれに続く14番手と後方からのスタート順が選ばれることになり、ブラジルのパブロ・ノブレ(シュコダ・ファビアR5)が、ルースグラベルが積もった明日のステージをトップでスタートする。

 また、チームSTARDのシトロエンC3 R5でリエパーヤから今季のERCプログラムを開始した新井大輝はフリー走行1回目では10番手タイム、2回目では7番手タイムと初めてのマシンでじょじょにペースをつかんできたようだったが、予選セッションをスタートすることなく終えることになった。しかし、予選のトップ15ドライバーがスタート上位を占めることになるため、新井は路面の掃除を免れて明日は19番手のポジションからラリーをスタートすることになる。