APRC2020/03/20

APRCオタゴ・ラリーも延期、そしてワンガレイも

(c)Otago Rally

 アジア-パシフィック・ラリー選手権(APRC)の第2戦として4月3-5日にニュージーランドで予定されていたオタゴ・ラリーは、新型コロナウイルス感染拡大により延期されることになった。

 すでにAPRC開幕戦として予定されていたサウス・インド・ラリーが新型コロナウイルス感染拡大によって3月20−22日から6月19−21日へと日程が延期されており、オタゴ・ラリーの延期はそれに続くものとなったが、ニュージーランド政府は今週末から2カ月間の集会の禁止を打ち出す可能性が高いことから、5月8-10日に予定されているAPRC第3戦のインターナショナル・ラリー・ワンガレイも延期となりそうだ

 ニュージーランド政府は先週末、海外からの入国に対して14日間の自主隔離を求めることを発表したため、オタゴ・ラリーは、ローカルチームのみの参戦で開催すると考えられてきた。しかし、新型コロナウイルス感染拡大を阻止するために政府は新たに19日深夜以降、すべての外国人の入国を禁止することを決定、さらに感染リスクを避けるために今後2カ月間にわたって集会を禁止する動きが強まったため、オタゴ・ラリー主催者は延期することを余儀なくされた。

 ニュージーランドのアーダーン首相は会見で、「海外から感染が持ち込まれるリスクを見逃すことはできない。観光、留学、短期の就労ビザの入国をすべて停止する」と発表した。

 19日現在、ニュージーランドの新型ウイルス感染者数は28名で、死者は報告されていないが、政府によればウイルスの拡散を抑制するためのこの措置は無期限で行うとしているため、オタゴ・ラリーは新しいスケジュールについて決められない状態にあるとしている。

「オタゴ・ラリーは最近まで観客数を最小限に抑え、人の集まりを回避する手段を採用することで、安全かつ高水準で実施できると考えられていた。主催者は新型ウイルス感染の動向を注視しており、イベントを開催することは社会的責任を果たすという点からも現実的でないことが先週末以降次第に高まってきた。それに加えて、旅行や集会の規模の規制がさらに強化される可能性が高いと感じている」と、主催者は競技者とサポーターにむけて説明を行った。

「我々は、継続の決定は、首相によって今週末に発表されるかもしれないさらなる制限の対象であると認識している。2020年後半の代替日付が実行可能かどうかは不明だ。もし今年度中の実施が無理だとしても、2021年には間違いなく開催される」

 インターナショナル・ラリー・ワンガレイ主催者からの発表はまだないが、今年の9月にはひさしぶりにラリー・ニュージーランドが世界ラリー選手権のカレンダーに帰ってくる予定だけにニュージーランドのラリー関係者には動揺が広がっている。