APRC2021/09/09

APRC、2年連続でチャンピオン不在に

(c)FIA APRC

 2021年のFIAアジア-パシフィック・ラリー選手権(APRC)は、COVID-19の継続的な影響と、国際的な国境を越えたエントリーをめぐる不確実性にともなって多くの予選ラウンドがAPRCタイトルの返上あるいはキャンセルに至ったことからチャンピオンシップの授与を断念することになった。

 APRCアジア・カップは2月4〜6日に予定された開幕戦ラリー・オブ・嬬恋がキャンセルとなったあと、3月26〜28日に予定されたサウス・インド・ラリーも4月に延期となったあとふたたび8月へと延期になったままとなっており、ラリー北海道もAPRCアジア・カップを返上して無観客ながら今週末に全日本戦としての開催を待つ状況となっている。

 APRCパシフィック・カップについてはニュージーランドでのラリー・オタゴ(4月16〜18日)とインターナショナル・ラリー・オブ・ワンガレイ(5月14〜16日)はともに国内戦としては行われたものの、APRCパシフィック・カップのステイタスをキャンセル、ニュージーランドのASN、モータースポーツ・ニュージーランドがこの2戦で獲得したポイントとパフォーマンスに基づいてAPRCファイナル・ラウンド出場者を選考することになると発表しており、2戦ともに勝利を飾ったヘイデン・パッドンのファイナル出場が期待されていた。

 一方、オーストラリアでは10月15〜17 日にアデレード・ヒルズ・ラリーに続き、APRCファイナルラウンドを兼ねて11月27〜28日に予定されたラリー・コフスハーバーの中止が決まったことから、APRCの主催者は2021年シーズンのキャンセルを余儀なくされている。

 APRCワーキンググループのチェアマンであるビッキー・チャンドックは次のように述べている。

「悲しいことに、アジア-パシフィック地域のすべての参加ラウンドがCOVID-19によって再び大きな影響を受けている。このパンデミックがすべての競技者とオーガナイザーに影響を与えることになった」

「最終戦が開催できることを期待してきたが、今回のパンデミックの性質の変化により、それが不可能になったことは理解できる。私たちは次のシーズンを楽しみにしており、2022年こそ私たちに元気を与えてくれることを願っている」