APRC2020/07/08

APRCラリー・オブ・ワンガレイが中止に

(c)International Rally of Whangarei

 ニュージーランドでの開催が予定されていたアジア-パシフィック・ラリー選手権(APRC)のインターナショナル・ラリー・オブ・ワンガレイは、国境の不確実性が続いていることから、今季の開催を断念することになった。

 インターナショナル・ラリー・オブ・ワンガレイは当初、APRCとニュージーランド・ラリー選手権(NZRC)を併催して5月8-10日に開催される予定だったが、新型コロナウイルスのパンデミックで延期となっていた。ニュージーランドは感染拡大を防ぐために国境の長期にわたる封鎖を宣言、すでにNZRCについても選手権開催がキャンセルとなっていたが、先月に発表されたAPRC改訂版のカレンダーでもワンガレイの日程は保留となっており、主催者は海外からのエントラントが来日できるよう規制の緩和を期待して新たな開催日が決まるのを待ってきた。

 インターナショナル・ラリー・オブ・ワンガレイ組織委員会のウィラード・マーティン会長は、国境の制限に関する不確実性が高まっていることから今年のイベントをキャンセルするという決定に至ったと語った。

「イベントを支援しているワンガレイ地区協議会を含め、全員が楽観的に考えていたことだが、開催するという決断をしても、特に国際的な国境管理に関わる未知の課題に直面することは明らかだった」

「インターナショナル・ラリー・オブ・ワンガレイは国際的なイベントであり、ワンガレイ地区協議会がこれほどまでに支持をしている大きな理由は、イベントが世界の舞台で報道されることと、この地域に海外からのゲストを迎えることによる経済的な利益があるからだ」

「オーストラリアとニュージーランドが相互の観光客受け入れる政府決定を結んだ、いわゆるトランス・タスマン・バブルによって、この地域に新たな人々を呼び込む機会が生まれたのではないかと期待していたが、それが実現するのはまだ先のことになりそうだ」

 主催者は、来年のインターナショナル・ラリー・オブ・ワンガレイについて、ワンガレイ周辺地域において5月14日から16日までの開催という暫定スケジュールを発表している。