ERC2020/06/25

ERCバルム、資金不足で緊急募金活動

(c)Barum Czech Rally Zlin

 ヨーロッパ・ラリー選手権の第3戦として8月28-30日に予定されるバルム・チェコ・ラリー・ズリーンが、新型コロナウイルスによる経済的な打撃から開催の危機に直面しており、あと1週間あまりで不足している14万ユーロ(およそ1600万円)の予算確保に目処が立たなければ今季の開催を諦めるしかないという。

 チェコ・ラリー・ズリーンの開催に46年間携わってきた競技長のミロスラフ・レグナーは、50回目を迎えるメモリアル・イベントの開催を2021年に延期することになるかもしれないと明かすとともに、SNSや動画サイトを通じてラリーファンへの資金的なサポートを呼びかけた。

「我々は、このステップを踏むかどうかを真剣に悩んできた。率直に言うと、『あなたがいなければ開催できない』ということになる。第50回というメモリアル・イベントとなる予定だったバルム・チェコ・ラリーを今年、計画通りに開催するか、あるいは2021年まで延期するか、我々はいま決定しなければならないという分岐点にある」とレグナーは語った。

「今月末までに、2020年8月に向けて最も集中して厳しい準備を開始するか、来年に延期するかの最終決定をしなければならない。だから、およそ1週間しか残っていないし、最後のチャンスは、どのように状況を救うためには、ラリーファンと観客である皆さんに頼むしかない」

「我々は記念すべき第50回目のメモリアル・イベントのために、このラリーを特別な、忘れられないようなものにするために、多くの特別な計画を準備してきた。しかし、コロナウイルスが発生した数週間だけで、計画は完全に変更されてしまい、今、その将来のために戦っている状況にある」

「WRCではイベントが次々とキャンセルされているが、ERCはこのパンデミックにもかかわらずにカレンダーが決まっているため、多くのドライバーが毎日のようにERCに出場できるかどうかを尋ねてきている」

「にもかかわらず、残念ながら、チェコのラリーにとってはパートナーの多くが経済的な影響を被ったため、開催が厳しい状況になってしまった。いまは皆さんの力が必要で、バルム・ラリーを運営できるかどうか、その未来は皆さんのサポートで決まることになる。現在、予算の14万ユーロが不足しており、この金額を集めるには限られた時間しかない。ラリーファン、モータースポーツ愛好家、チーム、市民、企業、ビジネスマンの皆さんに記念すべき第50回バルム・チェコ・ラリー・ズリーンの開催への資金的なサポートをお願いしたい。皆さんのサポートがあれば、かならず今年の開催ができると信じている」