WRC2020/06/21

FIA、選手権復帰のためのプロトコルをまとめる

(c)Toyota

 FIAは、新型コロナウイルスのあと世界ラリー選手権を含むあらゆる選手権の再開にむけてFIAが作成した「モータースポーツへの復帰」に関するガイドラインを作成するとともにパンデミックによって引き起こされた経済的危機を受けて、シーズンの再開を簡素化し、コストを抑えるためにWRCのスポーティングレギュレーションに「一定数」の変更を加えた。

 ワールドモータースポーツカウンシル(WMSC)は金曜日、COVID-19パンデミックという異常な状況下で初のe-カンファレンスとして行われ、評議会のメンバーは世界各地の遠く離れた場所からサイバー空間に集まり、FIA会長のジャン・トッドとFIAスポーツ担当副会長のグラハム・ストーカーが議長を務めて開催された。

 COVID-19パンデミックに関する世界的な状況は変化を続けており、この数週間の間に、世界保健機関(WHO)との協議を経て、FIA医療委員会会長のジェラール・サイヤント教授の指揮のもと、FIAが作成した「モータースポーツへの復帰」に関するガイドラインが公表された。このガイドラインは、健康に関する規制が適用される中で開催が可能となったイベントにおける運営の最適な行動指針を示している。

 FIAは、世界ラリー選手権のラウンドを含んだFIAのあらゆるイベントの開催中に発生するCOVID-19感染のリスクを軽減するための取り組みとして、公衆衛生当局のガイダンスや独立した外部専門家の助言を参考にして、このCOVID-19の行動規範に定められたプロトコルをまとめた。

 世界ラリー選手権の改訂版のカレンダーについては発表は先送りとなったものの、パンデミックによって引き起こされた経済的危機を受けて、2020年シーズンの再開を容易にするために、コスト削減を優先し、スポーツレギュレーションの多くの変更が承認された。

 その中には、2020年のラウンド数が8イベント以下の場合、WRCチームが使用するエンジンの数を3から2に減らすことや、ヨーロッパのWRCラウンドにエントリーしたすべてのマニュファクチャラードライバーに対して、イベント前のプレテストを1日に制限するといったテストの日数制限などが含まれている。

 どちらの提案も、国際スポーツコード第18.2.4条に基づき、2020年のWRCに登録されたマニュファクチャラーによってすでに承認されている。