WRC2021/06/22

Mスポーツ、19年ごしのサファリ連覇を目指す

(c)M-Sport

 Mスポーツ・フォードは、19年ぶりに世界ラリー選手権のラウンドに復帰するサファリ・ラリー・ケニアで、19年越しの連覇を目指す。

 最後にWRCイベントとして開催された2002年のサファリ・ラリーで、Mスポーツのフォード・フォーカスRS WRC02を駆ったコリン・マクレーが優勝を飾っている。これは39歳でヘリコプター事故で亡くなった彼が記録した25回目の勝利であり、最後となったWRC勝利だ。

 Mスポーツ・フォードは今回のサファリ・ラリーに、ガス・グリーンスミスとアドリアン・フールモーがフォード・フィエスタWRCで参戦する。しかし、チーム代表のリチャード・ミレナーは、伝説のスーパースターが達成した勝利を再現する可能性については現実的に考えている。

「このイベントは、前回のイベントとは大きく異なる」とミレナーは語った。「しかし、一部の道路は同じで、場所によっては同様に荒れているだろう」

「我々は賢明なアプローチを取るつもりだ。サルディニアでは(グリーンスミスのマシンに)電気系統の問題が発生したが、今はその問題を解決しており、二度と起こらないだろう。しかし、それ以外の点では、我々は強いマシンを持っていることを知っている」

「ガスとアドリアンが正しいアプローチをとり、優勝のためだけに必死にプッシュするのではないことを理解すれば、マシンの信頼性は高いので、表彰台を獲得できると思う」

 ミレナーも新しいサファリの詳細については誰もまだよく分かっているわけではないとしながらも、1999年と2002年にマクレーがMスポーツで2度目のサファリ勝利を成し遂げた経験が今年も役に立つだろうと語った。

「もちろん、それ以来、このイベントはかなり変化した。しかし、マルコムのチームはアフリカでのレースがどのようなものかを知っており、そこで成功するためには何が必要かということを熟知している」

 ミレナーとともにMスポーツのマネージング・ディレクターであるマルコム・ウィルソンは今回のサファリには検疫の問題から向かわない予定だ。

「COVID-19のパンデミックにより、いくつかの物流上の問題が発生し、ケニアに行くメンバーも限られたものになったが、これほど長い空白期間を経てWRCがアフリカに戻ることは意義のあることであり、チームは世界選手権を戦うつもりでそこに向かう。ガスは期待通りの成長を見せ、アドリアンはその可能性をさらに高めてくれるだろう。決して楽なラリーではないが、我々は若い二人のためにしっかりとしたプランを用意している」