WORLDWIDE2019/09/03

VW ID.R、中国天門山ヒルクライムの記録を樹立

(c)VW

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 フォルクスワーゲン・モータースポーツは9月2日、フルEVレーシングカーのフォルクスワーゲンID.Rを駆ったロマン・デュマが中国湖南省張家界市にある天門山通天大道の全長およそ11kmのステージでタイムアタックを敢行、7分38.585秒の記録を樹立した。

 天門山通天大道は、息をのむような99のタイト・コーナーを駆け抜け、標高1260mの山頂に待ち受ける巨大な自然のアーチをもつ天門洞を目指す過激な道だ。

 これまでに米国のパイクスピークヒルクライムと英国のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードのEVマシンの最速記録、ニュルブルクリンク・ノルドシュライフの最速ラップ記録をもつID.Rは、この天門山通天大道のヒルクライムに挑み、7分38.585秒の最初の記録を樹立した。

 これまでフォルクスワーゲンとともにさまざまなEVマシンの新記録を打ち立てきたデュマは、天門山通天大道でのチャレンジを生涯忘れることはないと語っている。

「天門山通天大道でのレコードのための走りは、これまでの中でも最もスペクタクルな1つとして、いつまでも忘れることはない。中国で、EVマシンのフォルクスワーゲンID.Rでこの記録を立てたことは僕の誇りだ」とデュマは語った。

「情報もテストもほとんどできない中でとても大きな挑戦だった。道路は信じられないほど狭いワインディングだったが、電気で走るID.Rのものすごく快適な走りを楽しめた。大きなトルクが短いストレートでも大きなアドバンテージになり、高速セクションでは空力がさらにトラクションをもたらしてくれた」

 フォルクスワーゲンは、これまでプロトタイプマシンのID.Rとともにさまざまなキャンペーンを行ってきたが、同社の電気自動車の新しいレンジとなるIDの最初の市販モデルとなるID.3が9月10日にフランクフルト・モーターショーでワールドプレミアされることになっている。フォルクスワーゲン乗用車ブランドの最高執行責任者であるラルフブランドシュテッターは述べている。

「スペクタクルな道路での新しい記録を達成し、フォルクスワーゲンとID.Rは、電気自動車の未来を改めてここに示した。ID.Rは未来のモビリティがどれほどエモーショナルでエキサイティングかを示している」