ERC2023/07/11

オリヴァー、親友のジュニアERC初優勝を讃える

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 ロイヤル・ラリー・オブ・スカンジナビアでERCジュニア優勝を果たしたイサック・ライエルセンは、総合優勝を果たしたオリヴァー・ソルベルグがテレビの生中継で自身の名前を叫んだことを知ってさぞ驚いたことだろう。

 母国スウェーデンで初開催されたロイヤル・ラリー・オブ・スカンジナビアで勝利を飾ったソルベルグは、ゴール地点でフォルクスワーゲン・ポロのルーフから降りてきたあと、真っ先に親友とその勝利を喜び合いたいと語った。

 ほとんどの人はスウェーデン出身の19歳のライエルセンのことをこの週末までほとんど知らなかっただろう。ファンにはラリーよりもラリークロスのほうでよく知られているかもしれないが、この週末は彼にとってはERCのわずか2戦目にすぎないのだから、それも当然だろう。

「最高の気分だ」とソルベルグは語った。「ここは紛れもなくホームだし、本当に特別で信じられない勝利だよ。親友であるライエルセンと同時に優勝できて素晴らしい気分だ。僕たちは子供の頃からの友人で、クロスカートでは何度も一緒に優勝しているし、初めてのラリーも一緒に優勝したんだ。彼が優れたドライバーであることはずっと知っていたので、少なくともまだ(同じカテゴリーで)顔を合わせたことはない」

 ライエルセンは、今年のスウェーデン選手権で熱い戦いを繰り広げていた、ライバルのパトリック・ホールバーグとこのロイヤル・ラリー・オブ・スカンジナビアでも優勝争いを繰り広げることになった。

 ライエルセンは、圧倒的な走りでそれまでに30.7秒のリードを築いてERCジュニアカテゴリーでの勝利に向かって順調に走っているかと思われたが、SS11終了の4km手前で左フロント・タイヤにダメージを負い、リム落ちした状態でフィニッシュラインを通過した。

 これによってリードはホールバーグに渡ったが、SS12のフィニッシュ付近でホールバーグがわずかにコースアウトしたため、カールスタッドでの正午のサービスを前に、ライエルセンがリードを取り戻し、最後のループでもプッシュを続け、地元ヴェルムランドで9.1秒の差をつけて大きな勝利を収めることになった。

「昨日は素晴らしい1日だった。今日はトラブルがあってやり直す必要があったが、タイムを取り戻して優勝できた。とてもうれしい」とライエルセンは語った。

「SS11の終了4キロ手前でアンチカットにヒットしたんだ。左フロントタイヤがスローパンクし、フィニッシュの2キロ手前でリム走行になった。熱でナットがかなり固くなっていたので、タイヤ交換に少し苦労した。結局、石をぶつけてみたり、作業をしているうちに緩んできて、なんとかタイヤを交換することができたが、その上で飛び跳ねてホイールブレースが曲がってしまった」

「アンチカットはそのあともずっとそこにあったから、不公平ではなかった。自分のミスだし、本当に愚かだったが、こういうふうに突然、なにかが起こることがある。30秒のリードがあったおかげで戦いに残れて良かったよ!」