WRC2024/03/30

ケニア大統領、WRCサファリを5日間にしたいと宣言

(c)Toyota

 ケニアのウィリアム・ルト大統領は、サファリ・ラリー・ケニアを伝統にしたがってさらに長く、より伝統的な過酷なルートに戻すことを宣言、2025年は5日間のイベントとして開催されることになりそうだ。

 サファリ・ラリーはかつては走行距離が5000kmを超えた時代もあり、世界でもっともタフなラリーと称されてきた。1973年にWRCが誕生したときからサファリ・ラリーはカレンダーに含まれ、最後にWRCが開催された2002年でさえそのコンペティティブセクションの距離は1000kmに近かったほど長くタフなチャレンジだったが、2021年にWRCに復帰したときには、そのほかの
イベントのフォーマットに従い、ルートはおよそ300kmのコンパクトなものとなってきた。

 2024年のサファリは4日間で争われ、スペシャルステージは367.76kmで争われるが、そのセレモニアルスタートで、ルト大統領はこのイベントが将来的に5日間に延長されることを希望していると述べた。

「サファリ・ラリーは今年、3日間で開催されるが、もっと長い距離を走った昔の伝統に戻したい。私はアバブ・ナムワンバ・スポーツ内閣官房長官に、サファリをもっと長く開催する可能性についてFIAとWRCプロモーターに働きかけを始めるよう指示したところだ」とルト大統領は述べた。

 FIAとWRCプロモーターは、WRCの改革のためにより柔軟なイベントスケジュールの可能性を探ることを宣言しており、ルト大統領の希望が実現する可能性は高い。

 ルト大統領は、サファリ・ラリーを3日間のスポーツイベントから5日間に延長することを計画していると述べ、これを実現するためにケニア政府として全力を挙げて取り組むと語った。

「サファリ・ラリーを以前の5日間に戻すというドライバーたちからの要望を検討する時だと思う」とルト大統領は述べた。

「政府はWRCとサファリ・ラリーによってもたらされる機会を経済成長の推進に役立てたいと思っている。このラリーが世界中のメディアに広く報道されることで、ケニアの世界的なイメージと評判が高まるだろう」

 ルト大統領は、より多くのケニア人や世界各国からの観光客の参加を促すため、このラリーは今後も伝統に従ってイースターホリデーに開催されるべきだと述べた。

「イースターホリデーに開催されることは、ケニアへの観光客だけでなく、投資家をも惹きつけるだろう。サファリ・ラリーは我々の経済を大きく押し上げ、地元企業の収益を増加させ、直接的・間接的な雇用を増やし、国内外の観光投資やサービスを誘致することになる」