JAPAN2023/10/16

コヴァライネンが全日本最終戦で今季5勝目

(c)Sakuma Takeshi

(c)Sakuma Takeshi

 2023年全日本ラリー選手権最終戦のM.C.S.C.ラリー・ハイランドマスターズが、10月14〜15日に岐阜県高山市で行われ、ヘイッキ・コヴァライネン/北川紗衣(シュコダ・ファビアR5)が、勝田範彦/木村裕介(トヨタGRヤリスJP4-Rally2)に8.6秒差をつけて今季5勝目を飾っている。

 コヴァライネンは、土曜日のオープニングステージでベストタイムを奪って発進、得意のターマックでこのままリードを広げるかに見えたが、続くSS2でエンジンがカットする問題に見舞われてペースダウン、勝田が9.7秒差をつけて首位に立つことになった。

 しかし、コヴァライネンはその後の4ステージで連続してトップタイムをマーク、5.2秒差をつけて首位を取り戻して初日を終えることになった。

 それでも雨上がりの朝となった最終日、フルウェットの路面コンディションのなかで始まったラリーはふたたび波乱のドラマを用意する。SS9でスピンを喫したコヴァライネンを捕らえ、ふたたび勝田がトップに立つことになる。

 それでもコヴァライネンは勝利を諦めない。日射しが戻って路面は乾き始めたところがあるとはいえ、引き続きフルウェットとのミックスという難しいコンディションのなか、彼は2連続ベストタイムを奪って、勝田に2.6秒差をつけて再度逆転に成功する。コヴァライネンは最終ステージでは濡れた右コーナーでコースオフ、バンクにヒットすることになったが、それでも勝田に8.6秒差をつけて今季5度目の勝利でシーズンを締めくくることになった。

「ラリーチーム・アイセロの今週末のラリーは波乱万丈だったが、最終的にトップで勝利することができた」とコヴァライネンは語っている。

「初日は小さなエンジントラブルで少しタイムをロスし、その後トップ集団に追いついたものの、今朝はスピンしてまたタイムをロスすることになった。最終ステージで優勝を狙って走らせたら、ひやりとしたが、幸いクルマに大きなダメージはなく、8秒差で優勝することができた。シュコダが強力なラリーカーであることを証明できたよ!」

 勝田から25.3秒差の3位には最終日に3つのベストタイムを奪った福永 修/齊田美早子(シュコダ・ファビアRally2エボ)、トップから2分あまりの遅れとはいえ、2輪駆動マシンながら新井大輝/金岡基成(プジョー208 Rally4)がクラス4位を守り、新井敏弘/保井隆宏(スバルWRX S4)が5位で続くことになった。

 またJN-2クラスは奴田原文雄/東駿吾(トヨタGRヤリス)が今季6勝目を飾るとともに総合4位でフィニッシュ、JN-3クラスは長崎雅志/大矢啓太(トヨタGR86)、JN-4クラスは内藤学武/大高徹也(スズキ・スイフトスポーツ)、JN-5クラスは大倉 聡/豊田耕司(トヨタGRヤリスCVT)、JN-6クラスは天野智之/井上裕紀子(トヨタ・アクアGR スポーツ)がそれぞれ優勝を飾っている。