Raid2024/01/16

サインツがダカールのリードを24分へと拡大

(c)ASO/DPPI

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 2024年ダカール・ラリーの第8ステージは、マティアス・エクストローム(アウディRS Q E-TRON E2 T1U)がステージ優勝を果たし、総合トップのカルロス・サインツが(アウディRS Q E-TRON E2 T1U)がリードを24分へと拡大、チーム・アウディ・モータースポーツにとって圧倒的な1日となった。

 アル・ドゥワディミからハイルまでの486kmのスペシャルで争われた第8ステージでは、前日に今大会で3つのステージ優勝で2位へと順位を上げたセバスチャン・ローブ(プロドライブ・ハンターT1+)はここでも素晴らしい速さをみせて、残り100kmの時点で首位のサインツに3分差を築き、総合リードをさらに縮めるかに思われた。

 しかし、ローブはフィニッシュに向かうオール・ダートトラックで、ナビゲーションミスにより10分以上もタイムを失い、それまでの好調な走りは無に帰してしまい、サインツから5分47秒遅れでフィニッシュすることになった。

「今日は難しい1日だった。良い走りができて、ステージを通してハードにプッシュしていたが、ナビゲーションのミスで10分ほど失って、カルロスに対して再び大きくタイムを失ってしまったよ」とローブは語っている。

 サインツは比較的控えめな走りで4番手に入ったが、ローブに対するリードを24分47秒へと拡大、金曜日のフィニッシュまで4つのステージを残すだけとなった。

 トヨタのルーカス・モラエス(トヨタGRダカールハイラックスEVO T1U)は、ステージを7番手で終え、ギヨーム・ド・メヴィウス(トヨタ・ハイラックス・オーバードライブT1+)に対して1分を失ったものの、まだ29分差をつけて総合3位を維持している。

 昨年王者のナッサー・アル‐アッティーヤ(プロドライブ・ハンターT1+)は、ステージ開始62kmでエンジントラブルに見舞われ、大きな打撃を受けた。彼はチームのアシスタンスを待つこととなり、世界選手権のポイントを獲得するために明日再開する可能性があるが、総合38位まで後退してしまった。

 マティアス・エクストローム(アウディRS Q E-TRON E2 T1U)も前日のリヤサスペンショントラブルで表彰台争いからは脱落したものの、この日も速さをみせてフィニッシュまでリードを維持し、ダカール・ラリーで通算5回目、プロローグを含めて今大会で2回目のステージ勝利を飾って総合21位まで挽回している。

「最初から最後まで楽しめた。大きなハプニングもなかったし、いい1日だった。せっかくダカールで表彰台を狙えるチャンスがあったのに、昨日のトラブルは本当にがっかりだった。僕にとっては、タフな経験だったが、このラリーで得られるすべての経験を生かさなければならない」とエクストロームは語っている。