WRC2024/03/23

トヨタ、サファリで4年連続勝利を目指す

(c)Toyota

 TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamは、3月28日から31日にかけて、アフリカのケニアで開催されるWRC第3戦サファリ・ラリー・ケニアに、カッレ・ロヴァンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン、エルフィン・エヴァンス/スコット・マーティン、勝田貴元/アーロン・ジョンストンの3台のGRヤリスRally1 ハイブリッドで臨み、4年連続の勝利を目指す。

 2021年に19年ぶりにWRCのカレンダーに復帰したサファリ・ラリーは、WRCの中で最も過酷なラリーのひとつとして知られているが、トヨタはこれまでに通算11勝を記録、TGR-WRTとしては2021年、2022年、2023年と3年連続で表彰台の頂点に立ってきた。また、2022年と2023年は1-2-3-4フィニッシュを果たすなど、チームがもっとも得意とするイベントとなっている。

 今年は、2021年と2023年の勝者であるセバスチャン・オジエは出場しないが、2022年のウイナーであるロヴァンペラを筆頭に、2年連続で表彰台に立っているエヴァンス、そして今回もマニュファクチャラー登録ドライバーとして出場する勝田の3人が優勝を目指す。勝田は過去、2021年にオジエと優勝争いを繰り広げ総合2位に入って初ポディウムを獲得、2022年は総合3位に、2023年は総合4位に入るなど好結果を残してきた。

 過去3年間、サファリ・ラリーは乾季がはじまる6月に開催されてきましたが、2024年については伝統的な開催時期である3月の下旬に移動しました。この時期のケニアは雨が多く、サバンナの路面を覆う目の細かな砂状のグラベルは、雨が降ると非常に滑りやすい泥と化し、ドライバーたちはより困難な路面コンディションでの戦いを強いられる。

 また、今年からRally1カーに関しても「シュノーケル」と呼ばれる吸気用ダクトをクルマの外側に取り付けることが可能になった。シュノーケルは深い水溜まりや砂に覆われた路面を通過する際に、エンジンが水や砂を吸い込みにくくする効果がある。かつてサファリ・ラリーでは多くのクルマがシュノーケルを装着して走行し、それが外観的な大きな特長になっていましたが、今年はその独特なスタイルがRally1でも見られるようになる。

 チーム代表を務めるヤリ-マティ・ラトバラは、今シーズン最初のグラベル・ラリーであるサファリ・ラリーに向けて、パフォーマンスと信頼性の向上をはかるべくサスペンションをアップデートして勝利に挑むと語っている。

「サファリ・ラリーはいつも楽しみにしているイベントだ。今年に関しては開催時期が変わったことにより、これまでとは違うチャレンジになるかもしれない。ケニアは雨季のため、難しいコンディションでの戦いになる可能性が高く、雨が降るとステージは非常に滑りやすくなり、ドライバーにとってかなり大変な戦いになるはずだ」

「常に忍耐が求められるラリーだが、難しい天候になった場合はなおさらだ。最速であること以上に、賢明であることが何よりも重要になる。我々のチームのドライバーたちは皆、これまで上手く戦ってきたし、今回もまたトヨタが優勝するシーンを見たいと思っている」

「この1回のイベントのためにクルマに大きな変更を加えることは難しいが、サスペンションは全面的にアップデートした。また、クルマにシュノーケルを装着できるようになったのも素晴らしことだ。見た目がかなりクールになっただけでなく、大量の水に覆われた路面で効果を発揮することだろう」