今季の世界ラリー選手権開幕戦の勝利からわずか2日、トヨタは次戦のラリー・スウェーデンに向けたプレテストを中央フィンランドのテストサイトで取り掛かった。
トヨタの先陣を切ってGRヤリスRally1のテストを行ったのは勝田貴元だ。スウェーデンでトヨタから初めてマニュファクチャラーノミネートされる勝田が火曜日にテストをスタート、木曜日にはエルフィン・エヴァンスが引き継ぎ、最終日の金曜日にはカッレ・ロヴァンペラがGRヤリスのステアリングを握っている。
ロヴァンペラは、気温は10度弱で暖かい日差しのなかでのテストとなったが、道路の表面は硬い氷が覆われており、ラリー・スウェーデンのためのセットアップを行うには理想的なコンディションとなったことを喜んでいた。
「素晴らしい気分だね。天候にも恵まれたし、調子も上々だ。マシンも調整をがんばっているよ」とロヴァンペラは地元のメディアに向けて語った。
開幕戦モンテカルロではチームメイトのセバスチャン・オジエに続いて2位でフィニッシュしたロヴァンペラは、実質的な選手権リーダーとして一番手でスウェーデンをスタートする。そのため、金曜日には新しい雪が積もった路面では手を焼くことになると予想している。
「あとは本番ではコンディションがどうなるかなだね。雪の上のステージを先頭で走ることは決して良い状況ではない。一番手で走るのがいいというような天気は、あまりないからね」
「少なくとも、雪が降らず、ひどく柔らかくない、比較的良い天候に恵まれるといいんだけど。今回のように新しい雪がなく、道路がアイスできれいなコンディションなら、トップでスタートするのも悪くないかもしれない」
勝田やヒョンデのエサペッカ・ラッピはラリー・スウェーデンのためのテストのほかにフィンランド選手権のクオピオ・ラリーに参加することになっており、Mスポーツ・フォードのオイット・タナクは母国のオテパー・ウィンター・ラリーに出場して準備を行う予定だ。
ロヴァンペラは、ローカルイベントでテストしたかったどうか聞かれたが、コンディションがよかったため、今回のテストで満足していると語っている。
「(ラリーでドライブ)したかったかどうかはわからないが、ラリーにはいいこともある。ラリーではさまざまなセクションを走るので、クルマの動きがわかってくる。でも、(テストで)このようにずっときれいな道路を走れたので、セットアップのためにも損はなかったよ」
ヒョンデも来週、中央フィンランドにあるテストサイトでプレイベントテストを行う予定だ。