WORLDWIDE2023/11/30

ボナート、5度目のフランス王座に輝く

(c)Citroen

 ヨアン・ボナートは、フランス選手権の5度目のタイトルをシーズンでもっとも強力なメンバーが集まった最終戦のラリー・デュ・ヴァールにおいて今季6勝目で祝うことになった。

 シトロエン・レーシングのサポートを受けてCHLスポールからフランス選手権に挑んできたボナートは、第4戦ラリー・ルエルグではエンジンを壊してリタイアする不運もあったが、それ以外は強力な速さで勝利を積み重ね、第8戦クリテリウム・セベンヌでシーズン5度目の勝利を飾って最終戦を待つことなく5度目のタイトルに輝いていた。

 最終戦のラリー・デュ・ヴァールは、エリック・カミリ、レオ・ロッセル、ウーゴ・マルガイヤンといった強力なメンバーとの対戦で注目を集めることになり、ボナートは、一度はロッセルに首位を譲るシーンもあり、カミリとのバトルも常に数秒差という息詰まるものとなったが、最終日に二人を突き放して優勝を飾っている。

「信じられないようなシーズンであることは明らかで、これほどの成功は夢にも想像できなかった」とボナートは語っている。「僕らは、間違いなくチャンピオンシップで最高のモチベーションの高いチームに囲まれて幸運だった。信じられないくらい素晴らしいマシンとクレイジーに素晴らしいタイヤという技術的な側面とともに、このプログラムで僕らを支えてくれる人たちの協力があってのものだったことを強調したい」

 ボナートは、WRC2やERCへの挑戦が、フランス選手権の戦ううえでも刺激になったと語っている。

「チャンピオンシップへの挑戦する気持が薄れると、流れを容易に手放すことになる。僕らは今年はERCにも挑み、アタックの感覚を再発見することができた。現時点では来年がどうなるのかまだ言えないが、正確なプログラムを近いうちに明らかにできるだろう」

 それでもボナートはWRC2だけに集中する考えはないはないようだ。

「最近のシーズンでは何戦かの WRC2に参戦できたが、チャンピオンシップはかなり魅力的でなくなってしまったように思う。ほとんどの争いは日曜日前に終わり、ドライバーはパワーステージに向けてタイヤを温存することだけを目的として走っているからね。最終日のフォーマットを徹底的に見直す必要があると思う」