WRC2024/04/24

ユルゲンソンがクロアチアのジュニアWRCで優勝

(c)M-Sport

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 エストニアの若手ドライバーであるロメット・ユルゲンソンは、FIAジュニアWRC選手権第2戦クロアチア・ラリーで圧倒的な勝利を収め、選手権の首位に躍り出た。

 Mスポーツ・ポーランドのフォード・フィエスタRally3エボのワンメイクで争われる若手ドライバーのためのジュニアWRC。チャンピオンには、2025年のWRCのヨーロッパ・ラウンド4戦にフォード・フィエスタRally2で出場するための褒賞として贈られるという魅力的な選手権となっており、第2戦クロアチアにも17名のドライバーが出場することになった。

 FIAラリー・スター・ドライバーから選出されて今季のジュニアWRCに出場するユルゲンソンは、SS3でラリーのリードを奪うや、5つのベストタイムを奪って初日にしてライバルたちに1分以上のリードを築くことになった。

 土曜日の朝、ただ一人のライバルといってもよかったベルギーのトム・レンソネがメカニカルトラブルで後退、リタイアとなったためユルゲンソンは独走、日曜日はクルーズモードで着実にゴールすることを目指したが、最終的に後続に2分35.1秒もの大差を築いて勝利を飾ることになった。

 開幕戦の高速スノーイベントのスウェーデンで2位となったユルゲンソンとコドライバーのシーム・オイヤは、世界でももっとも難しいコンディションのターマックとして知られるクロアチアでもタイヤ戦略を完全に成功させて並外れた才能を証明し、全5ラウンドのうちの2ラウンドを終えてチャンピオンシップで22ポイントのリードを築いた。

「FIA ラリースターチーム全員を心から誇りに思う。努力すれば、何でもできるということを、僕たちはまたも証明した。この機会を実現してくれた人々に恩返しをするのは、やりがいのあることだよ。関係者全員に乾杯。でもチャレンジはまだ始まったばかりだ!」とユルゲンソンは語っている。

 ユルゲンソンに続く2位には、同じくFIAラリー・スター・プログラム出身のオーストラリア人ドライバーであるテイラー・ギルが入った。土曜日にレンソネがリタイアしたことで彼は2位に浮上し、現在ポイントランキングでも3位につけている。

 表彰台の最後のステップは、昨年ジュニアERCタイトルを獲得し、その報奨の一環として今シーズンからジュニアWRCにステップアップしたルーマニア出身のノルベルト・マイオールが獲得した。妹のフランチェスカがコドライバーを務め、ユルゲンソンから約4分遅れでラリーを終えた。

 4位にはボリビアの注目株ブルーノ・ブラシアが入り、5位はロベルト・ブラハ、6位はホセ・カパロが獲得した。

 パラグアイ出身のディエゴ・ドミンゲスは初日に横転して最終的に9位に終わったが、彼が日曜日の主役のひとりだったことは間違いない。4つのステージのうち3つのステージで最速タイムを記録し、ラリーを通してパワーステージで合計5ポイントを獲得した。ユルゲンソンは9ポイント、ギルは3ポイントを獲得し、マイオール、レンソネット、アリ・テュルクカン、ラウル・エルナンデスはそれぞれ1ポイントを獲得した。

 FIAジュニアWRCの第3ラウンドは、5月30日から6月2日にかけて開催されるラリー・イタリア・サルディニアとなる。