WRC2024/04/25

各チームがポルトガルに向けてテストを開始

(c)Toyota

 前戦のクロアチア・ラリーの2日後、すべてのチームが早くも次戦のラリー・デ・ポルトガルに向けてグラベルテストを開始した。

 世界ラリー選手権は、2週間後に開幕するラリー・デ・ポルトガルを皮切りにヨーロッパでのグラベル・ラウンドが連続して6戦続く。

 青空が広がり、日差しが降り注ぐ理想的なコンディションのなか、Mスポーツは、グレゴワール・ミュンスターがポルトガルでグラベルテストを開始している。チーム関係者によれば、ミュンスターは水曜日までの2日間をドライブ、さらにアドリアン・フールモーはそのあと3日間続けてテストを行い、そのうち1日間は2025年に向けたハンコックタイヤのための公式テストとなる。

 ヒョンデも火曜日に同じくポルトガルでオイット・タナクとともにテストを開始、ティエリー・ヌーヴィルが水曜日にi20 N Rally1のステアリングを握っており、このあとダニエル・ソルドに引き継がれるものと見られている。

 トヨタも火曜日にカッレ・ロヴァンペラとともにグラベルテストを開始したが、ライバルチームとは異なり、サルディニア島がテストの舞台に選ばれている。

 トヨタは昨年もクロアチア・ラリーの翌週に直接、サルディニア島に移動し、ラリー・デ・ポルトガルとラリー・イタリア・サルディニアの2ラウンドのテストを同時に行っている。

 火曜日にケニア以来、1カ月ぶりにGRヤリスRally1のコクピット戻ってステアリングを握ってテストを行ったロヴァンペラはポルトガルに参戦する計画だが、サルディニアは前週に富士スピードウェイで開催されるスーパー耐久第2戦富士24時間レースに出場するため、その出場は不可能だろうとも考えられてきた。

 しかし、今季のサルディニアは将来のWRCフォーマット変革を先取りして、金曜日の午後にスタートして48時間でゴールするという短い日程のアイテナリーとなるため、ロヴァンペラが月曜日に日本からサルディニア島に向けて飛び立っても水曜日から始まるレッキに間に合うとも考えられている。

 とはいえ、ロヴァンペラは以前からサルディニアのグラベルラウンドにあまりお気に入りではないと何度か発言していることから、ここをスキップする可能性は高く、そのあとポーランド、ラトビア、そして母国フィンランドの高速グラベル3連戦が彼のメインターゲットとなると考えられている。

 トヨタのサルディニア・テストはロヴァンペラのあとエルフィン・エヴァンス、勝田貴元、セバスチャン・オジエへと引き継がれることになる。