WRC2024/02/20

18歳のヨハンソンが、ジュニアWRCデビューウィン

(c)M-Sport

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 FIAジュニアWRC選手権は、18歳のミッレ・ヨハンソンが開幕戦ラリー・スウェーデンで見事なデビューウィンを飾った。

 ジュニアWRCは今季もMスポーツ・ポーランドのフォード・フィエスタRally3エボとピレリタイヤのワンメイクで争われる。チャンピオンには、2025年のWRCのヨーロッパ・ラウンド4戦にフォード・フィエスタRally2で出場するための参戦パッケージが褒賞として贈られることになっており、過去20年間で最大となる19名のドライバーが、今季開幕戦のラリー・スウェーデンに登場することになった。

 昨年、ERCジュニア選手権で8位となったヨハンソンも母国スウェーデンでジュニアWRCへのチャレンジを開始した。彼は金曜日、SS6でトップに立つやこの日の最終ステージで4つめのベストタイムを奪い、2位で続くFIAラリースターから選ばれたエストニアのロメット・ユルゲンソンに26.8秒差をつけることになった。

 ヨハンソンは土曜日も3つのベストタイムを奪い、ユルゲンソンとの差を55秒へと拡大、最終日もオープニングステージでベストタイムを奪ったあとはセーフティなペースへと切り換えて、ユルゲンソンに48.9秒差をつけて開幕戦勝利を飾ることになった。

 今季のジュニアWRCはチャンピオンシップのポイントほかにステージ優勝1回につき1ポイントが与えられる。この週末最多となる8回のベストタイムを奪ったヨハンソンは8ポイントを追加して母国でのラリーを終えた。

 ヨハンソンは、4月18日から21日までクロアチアで開催される次戦に必要な予算がまだ確保できていないことを明かしたが、スウェーデンでジュニアWRCと併せてWRC3での優勝を飾ったことによって、より多くのパートナーが今度の挑戦を支持してくれることを期待している。

「最速になるとは思っていなかったが、週末を通してフィーリングは最高だった。ただ、小さなドライビングミスでタイムをロスしてしまったが、それを取り戻して週末を通して力強いペースで走ることができた」とヨハンソンは語った。「今のところ、僕らには(レース継続の)予算がないので、新しいパートナーが僕らを支援してくれることを願っている」

 ユルゲンソンから3分あまり遅れた3位にはアイルランドのエーモン・ケリーが続き、一時3位につけていたドイツのファビオ・シュヴァルツは6位で迎えた最終日の朝、アクシデントでラリーを終えている。

 また、昨年までWRC2のレギュラードライバーだった21歳のブルーノ・ブラシアは、残念ながらシェイクダウンでマシンを大破させてしまい、ラリー出場を諦めている。