トヨタGAZOOレーシングのナッサー・アル-アッティーヤ(トヨタ・ハイラックス)は、2020年ダカール・ラリーの前半戦が4WDマシンにとって厳しい戦いになったと認めながらも、後半戦で巻き返しを図って逆転勝利を狙っていくつもりだ。
アル-アッティーヤは土曜日に行われた前半戦最後となる第6ステージを首位のカルロス・サインツ(MINIジョンクーパーワークス・バギー)から5分59秒遅れでスタート、序盤では速さをみせたが、終盤のセクションで3分近くを失い、7分48秒の遅れで前半戦を総合2位で終えることになった。
滅多に落胆しないことで知られるアル-アッティーヤだが、この日のゴール地点では珍しくMINIのバギー勢には叶わないと弱みをみせた。
「できるだけアタックしたのでがっかりしたよ。MINIバギーは速すぎるからね。僕には何ができる? どうしようもなかったよ。いずれにせよ、私たちは仕事を続けなければならない」
このような発言にもかかわらず、ディフェンディングウィナーのアル-アッティーヤは、パニックに陥ることはなく、冷静に状況を受けとめており、勝負を最後まで諦めるつもりはない。
「僕たちは問題なく良い仕事をして、中間点にいる。これまでの道ではバギーについていくのが大変だったが、カルロス(・サインツ)からはまだ7分しか遅れてない。来週もまたタフになることは確かだが、僕らはその準備ができている。砂丘もあるので、最高の走りをしなくてはならない。まずは明日の最初のステージは500kmを越えるタフな1日になる。僕らはカルロスにプレッシャーをかけていく」
ダカールは日曜のリヤドからワディ・アド・ダワスリに向かう今大会で最も長い546kmの第7ステージで再開、まだゴールのキディヤまでは2,500km以上の長い道のりが残されている。