WRC2021/07/16

勝田、バリットが背中を痛めたためリタイアに

(c)Toyota

 トヨタGAZOOレーシングWRTの勝田貴元は、ラリー・エストニアのSS4を終えて3位につけて2戦連続の表彰台に期待がかかるパフォーマンスをみせていたが、コドライバーのダニエル・バリットが背中と首に痛みを訴えたために大事をとってリタイアを決めている。

 勝田はSS4カネピ・ステージで3番手タイムを記録、タイヤに問題を抱えたティエリー・ヌーヴィルとともにセバスチャン・オジエを抜いて3位へと浮上した。ステージエンドで彼は、「いいステージだった。いくつかのセクションではプッシュし過ぎだったかもしれない、ワイドにいってしまったからね。これがラリーだ。だから大丈夫だ」と語っていた。

 だが、勝田はSS5カンビヤ・ステージへと向かうロードセクションで突然マシンをストップ、それまでトラブルを示すなんの兆候もなかっただけに、衝撃のリタイアとなった。

 トヨタGAZOOレーシングの声明は次のように説明している。「タカとダンは、ダンが首と背中の痛みを感じたため、用心のためにSS4の後のロードセクションでストップした。彼はタルトゥの病院に行き、さらなる評価を受ける予定だ」

 勝田は今季、開幕戦から3戦連続して6位となったあと、2戦続けて4位でフィニッシュ、そして前戦サファリ・ラリーでは3位となり、ついに悲願だった初の表彰台を達成して選手権でも6位につける素晴らしいシーズンを送ってきたが、もっともシーズンで彼が期待していると語っていたエストニアで残念ながら今季初のリタイアとなってしまった。

 高速戦エストニアでは多くのクルーがジャンプの着地で身体やマシンに問題を抱えていると報告されている。