Raid2020/11/15

TGR、ダカール2021に4台のハイラックスで参戦へ

(c)Toyota

 トヨタGAZOOレーシングは、2021年1月3日からサウジアラビアで開催されるダカール・ラリー2021に4台のハイラックスで参戦することを発表した。チームは2020年に続きナッサー・アル-アッティーヤ、ジニエル・ド・ヴィリエの二人の優勝経験者を起用するとともに、新たにヘンク・ラテガンとシャミア・ヴァリアワがチームに加わり、経験豊富なスペシャリストとニューフェイスの体制で参戦する。

 2019年には初めてトヨタにダカール勝利をもたらしているアル-アッティーヤは、これまでに3度(2011、2015、2019年)のダカール優勝経験をもっている。彼は、2020年は惜しくも2位となったが、10月に行われたダカール前哨戦のラリー・アンダルシアで勝利を挙げており、2021年は4度目となるダカール総合優勝を目指す。また、2012年からハイラックスでダカールに挑でいるド・ヴィリエも、2009年以来となるダカール勝利を狙う。

 南アフリカクロスカントリーシリーズ(SACCS)で2年連続のチャンピオンに輝いているラテガンにとって初のダカール参戦となり、南アフリカオフロード・チャンピオンのヴァリアワはダカールへの参戦経験はあるが、TGRからは初の参戦になる。

 チームはダカール・ラリー2021に最新仕様のハイラックスで挑む。4輪駆動のラリーレイド仕様ハイラックスは、南アフリカ・ヨハネスブルグのキャラミ・グランプリ・サーキット近郊に位置するチーム本拠地で開発され、5リッター自然吸気V8エンジンをフロントミッドシップに搭載、4輪独立サスペンションを備え、2018年のデビュー以降、毎年大幅に改良が加えられている。

 このラリーレイド仕様ハイラックスの開発には、SACCSでの参戦が大きく貢献しており、TGRダカールチームの代表、グリン・ホールは、ド・ヴィリエとラテガンによる実戦での貴重なフィードバックを得ながら改良を続けてきた。2021年のダカールラリーに向けては、全体的なレイアウトやジオメトリに大きな変更はないが、サスペンションや自然吸気V8エンジンを改良することで、これまで以上の信頼性と競争力を併せ持っているという。

 チーム代表のホールは次のようにコメントしている。「ダカール・ラリー2021に向けて、期待に胸が高まっている。今年は新型コロナウイルス感染症の世界的な広がりにより、多くのモータースポーツイベントが影響を受けただけに尚更だ。今のところ、ダカールは予定通り新年早々の開催へ向けて進んでおり、この素晴らしいイベントに南アフリカで開発されたハイラックスで挑めるのは最高の気持だ」

 アル-アッティーヤは2019年に続くトヨタとの2度目の勝利を目指すつもりだ。「再びトヨタのハイラックスと共にダカールに挑めることをとても嬉しく思う。私はハイラックスで2019年のダカールを制し、2020年には2位に入っている。そして来る2021年、再び勝利を勝ち取るべく、サウジアラビアでのラリーに挑むつもりだ」