WRC2024/03/25

WRC初開催ラリー・ラトビア、ルート概要を公開

(c)Rally Latvia

 今年の夏、ラトビアで初めて開催される世界ラリー選手権のルートの概要が明らかになった。

 ラリー・ラトビアは、ヨーロッパ・ラリー選手権の一戦として10年にわたって開催されてきたラリー・リエパーヤが、ついに悲願が叶って今年、WRCカレンダーへとステップアップする。

 ラリー・リエパーヤは、2013年に初めてERCとして開催された当初は、ウィンターコンディションで行われるスノーラリーだったが、雪不足のため2016年からグラベルステージへと舞台を移して開催されるなど、長年にわたっていくつかのステップを経て進化してきた。ラリーヘッドクオーターは、バルト海沿岸のリエパーヤ市におかれたが、3年後にはルートをタルシまで北上し、昨年はさらに東のトゥクムスまで拡大した。さらにはラリー・ラトビアとしてWRC初開催される2024年にはさらに一歩踏み込み、ラトビアの首都リガにも観戦ステージを設け、4日間にわたって用意される合計で20のスペシャルステージは300kmを越えることになるという。

 ラリー・ラトビアは7月18日(木)、サービスパーク近郊で行われるシェイクダウンの後、競技者はリガに移動し、オープニングセレモニーとビチェルニエクのレーストラックで行われるスーパースペシャルステージに臨む。

 木曜日のスーパースペシャルの後、サービスはなく、競技は7月19日(金)に再開され、クルーはタルシとトゥクムス地方のステージに向かうが、この日はミッドデイサービスはいまのところ予定されていないようだ。タルシは開催地のリエパーヤから車で2時間かかるため、これは現実的な判断とも見られるが、以前のERCイベントではタルシにリモートサービスが設けられた例もある。

 ラリーは金曜日の夕方にラリー都市リエパーヤに戻り、翌日の戦いに向けてサービスでマシンのリフレッシュが行われる。7月20日(土)は、クルディガ地方、ディエンヴィドクルゼメ地方、リエパーヤという、ヨーロッパ選手権でのデビュー以来、ラリー・リエパーヤの中心的なルートとなってきた高速ステージを舞台とした一日となる。

 7月21日(日)が最終日となり、ディエンヴィドクルゼメ地方のスペシャルステージのあとリエパーヤで表彰式が行われる。

 ラリー・ラトビアのラリー・ディレクターを務めるライモンズ・ストロクシュは、待望のWRCをラトビアに迎えるにあたり、多くのラトビアの人々にWRCを知ってもらうべく広範囲なルートを採用したと述べている。

「今回がWRCデビュー・イベントということで、ラトビアのできるだけ多くの人々にこのイベントを紹介する最善の方法を探しました。競技者たちは悲願の初勝利を目指して戦うと同時に、見ている残りの観客たちに忘れられない瞬間を生み出すことを私たちは目指しました。ラトビアで最も絵になる各地のスペシャルステージへ挑戦してもらうための道を準備しました」