WRC2021/07/19

ミケルセンがWRC2今季2勝目、選手権リードを拡大

(c)RedBull Content Poool

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 トーク・スポーツWRTのアンドレアス・ミケルセン(シュコダ・ファビアRally2エボ)がラリー・エストニアのWRC2で待望の今季2勝目を飾り、勝利から遠ざかっていた不運な状況に終止符を打った。

 ミケルセンは金曜日の朝からディフェンディング・チャンピオンのマッズ・オストベルグ(シトロエンC3 Rally3)と激しい接戦を演じたが、オストベルグがパンクとサスペンショントラブルで30秒以上も遅れたため、もはや誰からも首位を脅かされることはないようにも見えた。

 しかし、オストベルグは翌日、見事な走りで遅れを挽回し、ミケルセンとの差を11.3秒にまで縮めることになったが、ペイプシアーレ・ステージをスタートした早々にタイヤにダメージを受けてしまい、再び30秒あまりも遅れてしまい、万事休すかに見えた。

 ミケルセンは25.9秒のリードを持って最終日のスタートを切ったが、オストベルグがふたたび猛追を開始し、14.4秒差まで迫ることになったが、今度はブレーキラインのトラブルで失速、ミケルセンが16.7秒差をつけて優勝を飾ることになった。

 ミケルセンにとってこれは開幕戦に続く今季2勝となり、選手権のリードを11ポイント差と拡大している。

「まず第一に、マシンを用意してくれたトーク・スポーツとシュコダに感謝したい。今回のラリーは、非常にうまくいった。ERCのイベントに出場して万全の準備をして臨んだので、チームにこの素晴らしい結果を残せてとても嬉しいよ」とミケルセンは語っている。

 2位のオストベルグの後方では、3位を巡って最終ステージまでバトルが続くことになったが、アドリアン・フールモー(フォード・フィエスタRally2)がゴール目前のわだちの刻まれたコースオフを喫して遅れたため、ボリビアのマルコ・ブラシア(シュコダ・ファビアRally2エボ)が表彰台を達成している。

 エストニアの高速ステージでは、多くのトップドライバーが早々に戦線離脱することになった。

 SS4では、オリヴァー・ソルベルグ(ヒュンダイi20 R5)が激しい着地によりラジエータを破損、エンジンにダメージを受けて最初にリタイアとなっている。WRC3のチャンピオンであるヤリ・フットゥネン(ヒュンダイi20 R5)も同じステージで横転によりリタイアとなっている。

 ニコライ・グリアジン(フォルクスワーゲン・ポロGTI R5)はポディウム圏内につけていたが、土曜日に大きなクラッシュでマシンを無惨な姿で横たえることになってしまった。