WRC2024/04/19

Mスポーツ、プーマRally1に新リヤウイングを投入

(c)M-Sport

 Mスポーツ・フォード・ワールドラリー・チームは、今週末のクロアチア・ラリーにおいて新しいリヤウィングを装着したフォード・プーマRally1をデビューさせる。

 Mスポーツ・フォードは、2024年シーズン最初のフルターマックイベントとなるクロアチアにアドリアン・フールモーとグレゴワール・ミュンスターによる2台で挑む。

 ひとつのステージでグリップレベルが何度も変化するクロアチア・ラリーでは、タイヤの選択などが重要な鍵を握る。高速で流れるような道はところどころバンピーで崩れた路肩をもつため、ドライバーはコーナーでの深いカットとそれに伴うパンクのリスクを管理し、正確なドライビングが要求されるだろう。

 天候はすぐに影響を及ぼし、雨が降ればステージ上のグリップレベルに影響を及ぼし、路面にかき出されたグラベルやその他のデブリがドライビングのミスを誘うことになる。

 プーマRally1は、2023年シーズン中の開発を経て、クロアチアで最新のリアウイングを初披露する。アップグレードされたウイングによるエアロダイナミクスの向上は、クロアチアの高速セクションや残りのシーズンを通してクルーに恩恵をもたらすだろう。

 フールモーはWRカー初参戦となった2021年のクロアチアで見事総合5位でフィニッシュ、Mスポーツ・フォードでのフル参戦への最初のチャンスをつかむことになった。今季、ふたたびチームに復帰してフル参戦に挑む彼は、スウェーデンでキャリア初の総合3位の表彰台を獲得すると、サファリ・ラリー・ケニアでも3位でフィニッシュしており、クロアチアで3戦連続のポディウムに期待がかかっている。 

 また、これまでのスウェーデンやサファリという慣れないステージを走破してきたミュンスターにとっては、やっと安堵とともに得意の路面に戻ることができる。ベルギーのターマックでキャリアを積んだミュンスターは、高速ステージを得意とし、2022年のラリー・ジャパンでのWRC2でのカテゴリー優勝を筆頭に、アスファルトでキャリア最高のフィニッシュを飾っているだけに、クロアチアでは不振なシーズンの流れを突破するチャンスが期待される。

 チーム代表のリチャード・ミレナーはこう語っている。

「アドリアンはすでに2回の表彰台を獲得する素晴らしい仕事をしてくれており、クロアチアでは彼の知識と経験を生かしてどんな走りを見せてくれるのか楽しみにしている」

「グレゴワールは、不運がリザルトに影響したとはいえ、その技術と決意を発揮し、良いパフォーマンスを見せてきた。アスファルトは彼の得意とする路面だからね。きっと素晴らしい週末になることだろう」